目次
GPT4開発で必要な知識を網羅
GPT4のシステム開発を専門に行っている渋谷のLEAGENCEです。
GPT4のAPIを活用してシステムを開発したいという開発者の方向けにGPTのシステム開発のノウハウをメモ的に追記していきます。
更新
- 2023/4/20更新
- 2023/4/25更新
- 2023/5/2更新
- 2023/5/8更新
- 2023/5/12更新
- 2023/5/22更新:MicrosoftライブラリGuidance
- 2023/6/10更新:AIが自動でアルゴリズムをブラッシュアップして強化学習する方法。(DeepMind社の「AlphaDev」について詳しく解説。)
自然言語処理×深層強化学習「AlphaDev」について解説
DeepMind社の「AlphaDev」について以下の記事にて解説をしました。簡単に言うと囲碁のAIであるalphagoの自然言語バージョンのようなイメージです。
https://leagence.co.jp/alphadev/
GPTで強化学習
上記の「AlphaDev」のようなアルゴリズムを応用して自然言語処理にて強化学習を実装することができます。「AlphaDev」のようなアルゴリズムだけでなく、もっと簡易的な少ないデータで可能なアルゴリズムなども多数考えられます。 「AlphaDev」のアルゴリズムとして、自然言語をブラッシュアップしていく過程でトランスフォーマーモデルに選択肢を考案させて変数を削減するという手法は王道であると考えます。
精度を高くするコツや方法
- ベクトルDBに格納するデータを適切な形に整形する
- 埋め込みのデータを質問形式に整形する
- 埋め込みのチャンクを1チャンク1テーマにする
- ベクトルDBから引き出すデータをとにかく増やす
- 正規化を行う
- 長いテキストデータを分割してDBに格納する際に、チャンクごとに意味が成り立つように各チャンクで要約を行い「要約+チャンク」でプロンプトに入れる
- 埋め込みのチャンクを適切な形に変える
- 言語を英語にする。 text-embedding-ada-002が英語での使用に最適化されているため。(他言語でも十分に使用可能)
- クリーンナップをする。文章内の注釈やリンクなどを削除する
- 文章をチャンクに分割する際にタイトルをつける。
- Hyde:入力をそのまま埋め込み検索するのではなく、入力から得られる仮の解をインプットとする手法
- ベクトルDBに格納されている埋め込みと検索クエリを類似文字列にする
- 適切なベクトルDBを選定する
- キーワード検索を組み合わせる
- タスクを適切に分割する
- 例題の質を上げる
- チャンクごとに文脈の意味を保持する
- AIエージェントを活用してチューニングを行う
ライブラリや実装など
- OpenAI-cookbook
- Guidance(マイクロソフト)
- langchain
- Llama-index
OpenAI-cookbookの実装
長いテキストで埋め込みを作成したい場合
以下の記事を参照してください。
GPTで長いテキストの埋め込み実装を解説【OpenAI-cookbookの実装】
よくある問題
英語の回答になる場合
原因:Llama-indexやlangchain内のデフォルトのシステムプロンプトが英語であるため時折英語で返答されてしまう
解決策1:日本語で返答せよとプロンプトに加える
解決策2:ライブラリ内のプロンプトを直接日本語に書き換える
解決策3:入力が英語の場合は、日本語に翻訳してからインプットする
注意点:プロンプトかユーザーインプットが英語の場合は確率的に英語で出力されます。完璧に日本語出力に強制したい場合は、プロンプトとユーザーインプットを全て日本にする必要があります(gpt3.5-turboの場合)
わからないと回答させたい場合
プロンプトに「答えがわからない場合は正直にわからないと回答してください」と指示する。(OpenAIの公式実装)
パラメーターについて
temperature
temperatureは、モデルが生成するテキストの多様性を制御するパラメータです。値が高いほど、モデルの出力がよりランダムになり、値が低いほど、より決定論的な出力が得られます。一般的に、高いtemperature(例えば1.0)は、モデルが新しいアイデアや文体を試す可能性が高くなりますが、文法や意味に問題があることもあります。一方、低いtemperature(例えば0.1)は、より一貫性のある、安全なテキストが生成されますが、多様性が低くなる傾向があります。
top_p(またはnucleus sampling):
top_pは、生成される単語の選択範囲を制限するためのパラメータです。top_pは0から1の間の値で、この値に基づいて、生成される次の単語の選択肢を制限します。例えば、top_pが0.9の場合、モデルは累積確率分布の上位90%に含まれる単語のみを考慮します。top_pの値が低いほど、より一貫性のあるテキストが生成される傾向がありますが、多様性が低くなる可能性があります。
temperatureとtop_pの違い
temperatureとtop_pは、ともにモデルの生成するテキストの多様性と品質を制御するために使用されますが、それぞれ異なる方法でこれを行います。temperatureは、すべての単語に対する確率分布を調整することで出力を制御し、top_pは、選択肢を制限することで出力を制御します。これらのパラメータを適切に調整することで、生成されるテキストの品質と多様性を最適化することができます。
frequency_penalty
frequency_penaltyは、モデルが生成するテキストの中で、一般的な単語やフレーズの出現頻度を調整するために使用されます。このパラメータは、-2から2の範囲で設定できます。正の値は、より一般的な単語の出現頻度を減らし、モデルがより珍しい単語やフレーズを生成する可能性が高くなります。一方、負の値は、一般的な単語の出現頻度を増やし、モデルがより一般的な単語やフレーズを使用する可能性が高くなります。
presence_penalty:
presence_penaltyは、生成されるテキストの中で、単語やフレーズが繰り返される頻度を制御するために使用されます。このパラメータも、-2から2の範囲で設定できます。正の値は、既に生成された単語やフレーズの繰り返しを減らし、生成されるテキストがより多様であることを促します。一方、負の値は、繰り返しの頻度を増やし、生成されるテキストがより反復的になる可能性があります。
frequency_penaltyとpresence_penaltyを適切に設定することで、生成されるテキストの品質や多様性を向上させることができます。
これらのパラメータは、モデルの出力に対してペナルティを適用し、特定の単語やフレーズの出現頻度や繰り返しを制御することができます。ただし、これらのパラメータの調整が過度になると、生成されるテキストの自然さや一貫性が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。
maximum_length(最大長)
GPTモデルが生成するテキストの最大の長さを制限するパラメータです。この値は、生成されるテキストの単語数や文字数の上限を設定するために使用されます。通常、このパラメータは正の整数で指定されます。maximum_lengthを適切に設定することで、生成されるテキストの適切な長さを保つことができます。例えば、短い回答や要約を生成する場合、maximum_lengthを低い値に設定することで、冗長な情報を排除し、簡潔な出力を得ることができます。逆に、詳細な説明や長い物語を生成する場合は、maximum_lengthを高い値に設定して、十分な情報が含まれるようにすることができます。
ただし、maximum_lengthを適切に設定しないと、生成されるテキストが途中で切れてしまったり、不完全な情報になることがあります。そのため、タスクや目的に応じて、適切なmaximum_lengthを設定することが重要です。また、maximum_lengthを大幅に増やすと、計算リソースや時間が増加するため、効率的な生成を目指す場合は、適切なバランスを考慮することが重要です。
■埋め込みについて
埋め込みとは単語や文章を固定長のベクトルに変換すること。
固定長のベクトルに変換することによって機械学習モデルが理解しやすく、コストが下がるというメリットがある。
■ベクトルデータベースについて
埋め込みのような多次元のデータを格納することができる。
データが大量であっても高速に動作するというメリットがある
■埋め込み探索の仕組み
以下の手順にて探索を行う
・ユーザーから受け取った単語や文章を固定長のベクトルに変換
・事前にDBに保存してあるベクトルと比較して類似度の高いものを抽出
・類似度の計算には、コサイン類似度、ユークリッド距離、ドット積などを用いる
■コサイン類似度とは
コサイン類似度とは、ベクトルの方向の近さを計算することにより類似度を求める方法
■ユークリッド距離とは
ユークリッド距離とは、座標上の点の距離から類似度を求める方法
■ドット積(内積)とは
ドット積を求めるためには、まずベクトル同士(ベクトルAとベクトルB)の積を求める。その積のスカラー値がドット積である。
ドット積の値が大きければ大きいほど類似度が高いということになる。
■コサイン類似度、ユークリッド距離、ドット積(内積)の使い分け
- ドット積:ベクトルの大きさが重要である場合に利用する
- コサイン類似度:ベクトルの大きさが重要ではなく、方向性(文章の意味など)が重要な場合に利用する
- ユークリッド距離:ベクトルの大きさと方向が重要な場合に利用する
ベクトルの大きさとは、強さや量であり出現頻度などのこと
ベクトルの方向性とは、文章の意味などのこと
ベクトルデータベースの仕組み
近似最近傍検索を用いる。
近似最近傍検索とはベクトルをバイナリツリー上に分割して保存し、探索時はこのバイナリツリーを辿りながら最近傍を見つける方法。
セマンティック検索とは
セマンティック検索とは、自然言語による検索技術です。例えば「温かいコーヒーが飲みたい」というクエリを受け取った場合に、以下の手順で処理を行います。
- クエリの主要な要素(キーワードや概念)を特定する(この場合、「温かい」と「コーヒー」)。
- それらの要素の意味を理解し、それらがどのような文脈で使用されているかを把握する。例えば「温かい」という単語は「コーヒーの温度を示す」というのが文脈。
- その文脈や意味に基づいて、関連性の高い検索結果を見つけ出す。
埋め込み検索とは
埋め込み検索は、クエリやデータをベクトル表現に変換して、そのベクトルの類似性を元に検索を行う手法。
文章の意味の類似度を考慮した検索を行うことに適している。
セマンティック検索と埋め込み検索
- セマンティック検索は文脈理解(意味や背景理解)に強い
- 埋め込み検索は文章の類似度計算に強い
- 実際にはセマンティック検索と埋め込み検索は併用される
- 埋め込み検索も意味は理解するが、セマンティック検索の方がより高度に意味を理解する。
セマンティック検索: 自然言語処理モデルを用いて、クエリの文脈や意味を理解します。この例では、「温かい」がコーヒーの温度を表し、「コーヒーが飲みたい」というフレーズがコーヒーを飲むことに興味を持っていることを示すといった情報が抽出されます。
ベクトル化: クエリの文脈や意味を理解した上で、クエリを埋め込みベクトルに変換します。このベクトルは、クエリの意味的な特徴を捉えたものとなります。
埋め込み検索: Pineconeなどのベクトルデータベースを用いて、クエリの埋め込みベクトルとドキュメントの埋め込みベクトルの類似度を計算し、最も類似度が高い検索結果を提供します。
■セマンティック検索と埋め込み検索のハイブリッドシステムの例
「温かいコーヒーが飲みたい」というクエリを受け取った場合、ハイブリッド検索システムは以下のようなプロセスを経ます。
1.セマンティック検索: 自然言語処理モデルを用いて、クエリの文脈や意味を理解します。この例では、「温かい」がコーヒーの温度を表し、「コーヒーが飲みたい」というフレーズがコーヒーを飲むことに興味を持っていることを示すといった情報が抽出されます。
2.ベクトル化: クエリの文脈や意味を理解した上で、クエリを埋め込みベクトルに変換します。このベクトルは、クエリの意味的な特徴を捉えたものとなります。
3.埋め込み検索: Pineconeなどのベクトルデータベースを用いて、クエリの埋め込みベクトルとドキュメントの埋め込みベクトルの類似度を計算し、最も類似度が高い検索結果を提供します。
このようなハイブリッド検索システムでは、セマンティック検索による文脈理解と埋め込み検索による類似度計算が組み合わされることで、関連性の高い検索結果を効率的に提供することができます。
ベクトルDBの選び方について。有料or無料?Pinecone or OSSベクトルDB?
Pineconeは、ベクトルデータを格納、検索、管理するためのクラウドベースのデータベースサービスで、主に企業向けに提供されています。PineconeとOSSベクトルDB(オープンソースソフトウェア ベクトルデータベース)との違いは主に以下の点です。
- コスト: OSSベクトルDBはオープンソースであり、無料で利用できます。一方、Pineconeは有料サービスで、利用料金が発生します。
- サポート: Pineconeは商用サービスであり、サポートが提供されています。一方、OSSベクトルDBはコミュニティベースでサポートされており、専門的なサポートが必要な場合には限定的です。
- クラウド対応: Pineconeはクラウドベースのサービスで、スケーラビリティや可用性が高く、簡単にセットアップできます。一方、OSSベクトルDBは自分でインフラを構築・管理する必要がありますが、クラウドサービスと組み合わせて使用することも可能です。
- 独自機能: Pineconeは独自の機能や最適化が施されており、高速な検索やスケーラビリティが実現されています。一方、OSSベクトルDBは一般的なユースケースに対応していますが、特定のニーズに対応するためにはカスタマイズが必要な場合があります。
- セキュリティ: Pineconeはデータセキュリティやプライバシーに関する規制に準拠しています。OSSベクトルDBでは、セキュリティ対策を自分で実施する必要があります。
要するに、Pineconeは企業向けの有料サービスであり、OSSベクトルDBは一般的なユースケースに対応した無料のオープンソースソフトウェアです。どちらを選択するかは、コスト、サポート、機能、セキュリテリティなどの要素に基づいて判断することが重要です。
■ベクトルデータベースによって検索精度はどのように変わるか
ベクトルデータベース(DB)の検索精度は、使用されているアルゴリズムや実装によって異なることがあります。検索精度は、データベースがどれだけ正確に似たベクトルを見つけられるかを評価する指標です。
ベクトルデータベースでは、通常、近似最近傍検索(Approximate Nearest Neighbor Search, ANN)アルゴリズムが使用されます。ANNアルゴリズムは、完全な最近傍検索に比べて計算コストが低いですが、精度が若干低くなることがあります。異なるデータベースは、異なるANNアルゴリズムを使用しており、それぞれが精度と速度のトレードオフを持っています。
また、データベースの検索精度は、以下の要素によっても影響を受けます。
- データセットの特性: データの次元数や分布によって、適切なアルゴリズムやパラメータが変わることがあります。データセットの特性に応じて最適化されたデータベースが、より高い検索精度を示すことがあります。
- パラメータ設定: ANNアルゴリズムには、検索精度と速度を制御するためのパラメータがあります。これらのパラメータを適切に設定することで、検索精度を向上させることができます。
- インデックスの構築方法: データベースは、ベクトルデータを効率的に検索できるようにインデックスを構築します。インデックスの構築方法によっても、検索精度に違いが生じることがあります。
結論として、ベクトルデータベースの検索精度は、使用されているアルゴリズムや実装、データセットの特性、パラメータ設定、インデックスの構築方法などによって異なります。そのため、特定のアプリケーションに最適なデータベースを選択する際には、これらの要素を考慮することが重要です。また、必要に応じて複数のデータベースを試して、検索精度と速度のトレードオフを検証する必要があります。
■データベースにおけるセキュリティとは何を指すのか
データベースにおけるセキュリティとは、データの機密性、完全性、可用性を保護するための施策や管理です。主に以下の要素を含みます。
- 認証: ユーザーのアイデンティティを確認すること。
- 認可: ユーザーがアクセスできるデータや機能を制御すること。
- 暗号化: データを不正アクセスから保護するために、暗号化技術を使用すること。
- 監査: データベースのアクセスや操作を追跡・記録すること。
- バックアップ: データの喪失を防ぐために、定期的にバックアップを取ること。
■Chroma
- 無料のOSSベクトルDB
- LangChainやLlamaIndexとの連携が可能
・オンラインメモリでも可能
■オンメモリのベクトルデータベース(DB)とは
オンメモリのベクトルデータベース(DB)とは、ベクトルデータをコンピュータのメインメモリ(RAM)に格納し、検索や管理を行うデータベースシステムのことを指します。オンメモリデータベースは、ディスク上のデータベースと比較して、データへのアクセス速度が非常に高速です。これは、メインメモリへのアクセス速度がディスクへのアクセス速度よりもはるかに高速であるためです。
オンメモリのベクトルDBでは、高次元のベクトルデータ(例えば、単語や文章の埋め込み)をメインメモリに格納し、類似性検索やデータ管理を効率的に行います。しかし、オンメモリDBの欠点は、メインメモリの容量に依存するため、格納できるデータ量に制限があることです。また、メモリに格納されたデータは、コンピュータがシャットダウンされると消失するため、永続性が低いというデメリットもあります。これに対して、ディスク上のデータベースでは、データの永続性が確保されています。
■オンラインメモリだとサーバー代が高くなる?
オンラインメモリ(オンメモリ)のベクトルデータベースを使用する場合、データをメインメモリ(RAM)に格納するため、サーバーに搭載されたメモリ容量に依存します。メモリ容量が大きいほど、データの格納量も増えますが、それに伴ってサーバー代も高くなります。
■オンメモリデータベースの利点
オンメモリデータベースの利点は、データへのアクセス速度が高速であることですが、その分コストが高くなるというデメリットがあります。データ量が大きくなると、より多くのメモリ容量が必要となり、サーバー代も増加します。そのため、データ量やアクセス速度の要件に応じて、オンメモリデータベースとディスク上のデータベースの使い分けを検討することが重要です。
■Pinecone
- 有料。
- 2019年からあるため情報量が多い。
- GPT系のプロダクトで使われていることが多い
- 検索方法に少し特徴がある
Pineconeの特徴であるHybrid Searchは、セマンティック検索(埋め込み検索)とトラディショナルなキーワード検索を組み合わせた検索方法です。
セマンティック検索(埋め込み検索)は、文脈や意味的な関連性を考慮した検索結果を提供します。一方、トラディショナルなキーワード検索は、テキスト中の特定のキーワードやフレーズに基づいて検索を行います。
Hybrid Searchを使用すると、ユーザーは意味的な関連性とキーワードの一致を同時に考慮した検索結果を得ることができます。これにより、検索結果がより関連性が高く、ユーザーのニーズに適したものになります。
つまり、「文脈による検索」+「文章の類似度による検索」+「キーワードによる検索」を併せ持つ。
■Weaviate
Weaviateは、オープンソースのセマンティック検索エンジンで、データの自動分類や検索、推薦などの機能を提供します。Weaviateは、データのベクトル表現(埋め込み)を用いて、高速で効率的なセマンティック検索を実現しています。機械学習モデルを利用して、データの意味的な関連性を捉えることができます。
Weaviateの主な特徴は以下の通りです:
セマンティック検索:Weaviateは、データ間の意味的な関連性に基づいて検索を行います。これにより、関連性の高い検索結果を得ることができます。
スケーラビリティ:Weaviateは、大規模なデータセットに対応するために設計されており、高速で効率的な検索が可能です。
柔軟性:Weaviateは、多様なデータタイプや構造に対応しており、テキスト、画像、音声などのデータを扱うことができます。
機械学習モデルの統合:Weaviateは、様々な機械学習モデル(例:BERT、Word2Vec、GPTなど)を統合し、データのベクトル表現を生成することができます。
オープンソース:Weaviateはオープンソースソフトウェアであり、無料で利用することができます。また、コミュニティや開発者によるサポートがあります。
Weaviateは、オンラインショップやニュースポータル、企業内検索など、様々なアプリケーションでセマンティック検索や推薦システムとして利用されています。データを効率的に検索、分析、利用することが求められる場面で活用できます。
■PineconeとWeaviateの違い
PineconeとWeaviateは、どちらもベクトルデータを利用した検索エンジンですが、いくつかの違いがあります。
サービスのタイプ:
Pineconeはマネージドサービスであり、クラウド上で提供されています。一方、Weaviateはオープンソースの検索エンジンで、自分でホストすることができます。Pineconeは、セットアップや運用が容易であり、Weaviateは自由度が高く、独自のカスタマイズが可能です。
検索機能:
Pineconeは、セマンティック検索とトラディショナルなキーワード検索を組み合わせたHybrid Search機能を提供しています。これにより、意味的な関連性とキーワードの一致を同時に考慮した検索結果が得られます。一方、Weaviateは主にセマンティック検索に焦点を当てています。
機械学習モデルの統合:
Weaviateは、様々な機械学習モデル(例:BERT、Word2Vec、GPTなど)を統合し、データのベクトル表現を生成することができます。Pineconeも機械学習モデルを利用してベクトル表現を生成することができますが、どの程度モデルの統合が容易であるかは、Weaviateと比較して明確ではありません。
コスト:
Pineconeは有料のマネージドサービスであり、利用料金がかかります。一方、Weaviateはオープンソースであり、無料で利用することができます。ただし、Weaviateを自分でホストする場合、インフラや運用に関するコストが発生します。
要するに、PineconeとWeaviateの選択は、用途、予算、自由度、運用負荷などの要素に基づいて決定されるでしょう。どちらのソリューションも、高速で効率的なベクトルデータ検索を提供する点では共通しています。
■Milvus
Milvusは、オープンソースのベクトルデータベース管理システムで、機械学習、データ分析、データマイニングなどのアプリケーションに適した高速な類似性検索を提供します。ベクトルデータベースは、伝統的なリレーショナルデータベースとは異なり、ベクトル表現を用いてデータを管理および検索します。これにより、大量のデータを効率的に処理し、類似性に基づいて検索することができます。
Milvusの主な特徴は以下の通りです:
高速な類似性検索:Milvusは、ベクトルデータに対して高速で効率的な類似性検索を実現します。これにより、類似性に基づく検索や推薦システムなどのアプリケーションで優れたパフォーマンスが得られます。
スケーラビリティ:Milvusは、大規模なデータセットを効率的に処理することができる設計になっており、クラスタリングやシャーディングなどの機能を提供しています。これにより、システムの拡張性が向上します。
柔軟なデータモデル:Milvusは、テキスト、画像、音声などのさまざまなデータタイプを扱うことができ、データのベクトル表現を生成するために機械学習モデルを統合できます。
オープンソース:Milvusはオープンソースであり、無料で利用できます。コミュニティや開発者によるサポートもあります。
簡単なAPI:Milvusは、PythonやGoなどの言語で利用できるシンプルで直感的なAPIを提供しています。これにより、開発者は容易にMilvusを自分のアプリケーションに統合できます。
Milvusは、機械学習、画像認識、自然言語処理、生物情報学などのさまざまな分野で使用されており、類似性検索や推薦システム、クラスタリングなどの機能を提供します。
■Qdrant
Qdrantは、オープンソースのベクトルデータベース管理システムで、高速な類似性検索や近似最近傍検索(ANN)をサポートしています。Qdrantは、機械学習、データ分析、推薦システムなどのアプリケーションに適した効率的な検索機能を提供します。特に、大量の高次元ベクトルデータを効率的に処理し、類似性に基づいて検索することができます。
Qdrantの主な特徴は以下の通りです:
高速な類似性検索:Qdrantは、ベクトルデータに対して高速で効率的な類似性検索を実現します。これにより、類似性に基づく検索や推薦システムなどのアプリケーションで優れたパフォーマンスが得られます。
スケーラビリティ:Qdrantは、大規模なデータセットを効率的に処理することができる設計になっており、システムの拡張性が向上します。
柔軟性:Qdrantは、さまざまなデータタイプ(テキスト、画像、音声など)を扱うことができ、データのベクトル表現を生成するために機械学習モデルを統合できます。
オープンソース:Qdrantはオープンソースであり、無料で利用できます。コミュニティや開発者によるサポートもあります。
簡単なAPI:Qdrantは、シンプルで直感的なAPIを提供しており、開発者は容易にQdrantを自分のアプリケーションに統合できます。
Qdrantは、機械学習、画像認識、自然言語処理、生物情報学などのさまざまな分野で使用されており、類似性検索や推薦システム、クラスタリングなどの機能を提供します。
■Redis
Redis(REmote DIctionary Server)は、オープンソースのインメモリデータストアであり、キャッシュ、メッセージブローカー、データベースとして使用されることが一般的です。高性能とスケーラビリティを提供することで知られており、主にリアルタイムアプリケーションでのデータ処理に利用されます。
Redisの主な特徴は以下の通りです:
インメモリデータストア:RedisはデータをRAM(メモリ)に保持することで高速なデータアクセスを実現しています。このため、ディスクベースのデータベースに比べて低レイテンシのアクセスが可能です。
データ構造:Redisは、様々なデータ構造をサポートしています。文字列、リスト、セット、ソート済みセット、ハッシュなどのデータ構造を利用できます。
永続性:Redisは、データを定期的にディスクに保存することでデータの永続性を保証します。これにより、システムの再起動やクラッシュ後でもデータが保持されます。
レプリケーション:Redisは、マスターと複数のスレーブサーバー間でデータのレプリケーションをサポートしており、データの可用性と耐障害性が向上します。
トランザクション:Redisは、複数のコマンドを一連の操作として実行するトランザクション機能を提供しています。これにより、データの整合性を維持しながら複数の操作を一度に実行できます。
クライアントライブラリ:多くのプログラミング言語(Python、Ruby、Java、C++など)向けのクライアントライブラリが用意されており、簡単にRedisをアプリケーションに統合できます。
サポートとコミュニティ:Redisは、活発な開発者コミュニティによってサポートされており、オープンソースプロジェクトとして成長し続けています。
→つまり、Redisは大規模データには適していない
■Redisの用途
Redisは、以下のような用途に適しているデータを取り扱います。
キャッシュデータ:高速なデータアクセスが必要なウェブアプリケーションやAPIのキャッシュデータに適しています。Redisは低レイテンシのアクセスを提供するため、頻繁にアクセスされるデータを高速に取得できます。
セッションデータ:ウェブアプリケーションのユーザーセッションデータを保持するのに適しています。これにより、ユーザーがログインしたままの状態を維持できます。
キュー:リアルタイムメッセージングやタスクキューのようなシステムで、データの一時的なバッファリングが必要な場合に適しています。
リアルタイムアナリティクス:リアルタイムでアクセスされるカウンターや統計データを保持するのに適しています。これにより、ダッシュボードやレポートでリアルタイムデータを表示できます。
ランキング:ソート済みセットを使用して、スコアやランキングをリアルタイムで保持・更新できます。これは、ゲームリーダーボードやアクティビティランキングなどのアプリケーションで役立ちます。
コンフィギュレーションデータ:アプリケーションの設定や機能の切り替えを保持するのに適しています。これにより、アプリケーションの設定を迅速かつ効率的に変更できます。
これらの用途では、データ量がそれほど大規模でなく、高速なデータアクセスが重要な要素であるため、Redisが適しています。
■Typesense
・省略
■Pineconeの料金
Pineconeの料金は以下に詳細があります。
https://www.pinecone.io/pricing/
726次元の埋め込みを前提に、500万行までのデータで、AWSでは$0.1110/時間(15円)です。月当たり約1.1万円~になります。GCPの場合は$0.0960/時間~になります。
埋め込みとしてOpenAI社のada002を使用する場合は、埋め込みが1536次元になるため、容量は約250行程になるでしょう。
■Pineconeにおける「インデックス」とは
Pineconeでは無料で1つまでインデックスを作ることができます。
例えば、会話履歴のデータと、商品情報のデータをベクトルDBに格納したい場合に、会話履歴のデータで1インデックス、商品情報のデータを格納に1インデックスが必要ということになります。
MicrosoftライブラリGuidanceについて
Guidanceは、最新の言語モデル(LLM)をより効率的に制御するためのツールです。従来のプロンプトやチェイン(連鎖的な処理)よりも有効であるとされています。言語モデルがテキストを処理する方法とマッチした一連の流れを作ることができます。これにより、生成(出力の生成)、プロンプト(ユーザーからの命令)、論理制御を混ぜ合わせた流れを作ることができます。このパッケージの主な特徴は以下の通りです:
- Handlebarsテンプレートに基づいた直感的な構文
- 複数の生成、選択、条件、ツール使用などを含むリッチな出力構造
- Jupyter/VSCodeのノートブックでのリアルタイム実行
- スマートなシード(初期値)に基づく生成キャッシング(生成結果の保存)
- ロールベースのチャットモデル(例:ChatGPT)への対応
- Hugging Faceのモデルとの簡単な統合、速度向上のためのガイダンス加速、プロンプトの境界を最適化するためのトークンヒーリング(Token Healing)、フォーマットの強制のための正規表現パターンガイドなど
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